ブックタイトルKentaiNEWSvol221

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概要

KentaiNEWSvol221

11ケーブルのバイセップスカール。ピークを出すには最適な種目か?!「私は頭が小さいので腕が太く見えるんですが、本当はそれほど太くないんです!」と本人は謙遜するが、なかなか太いですよ!国区に出場してきた田代さんに、わずかワンポイント差ながら勝ったんですよ!4位が合戸さんで、6位が井上浩さんでした。今思えば本当にすごいメンバーが揃っている中で優勝できたことは、感慨深いですね。Mマスターズへはいつごろから参戦されているのでしょうか?N2006年から50歳以上級に出場しています。毎年出場したいのですが、私は完成車の検査などの仕事をしている関係で、3年周期で非常に忙しくなり、その年はどうしても大会出場は見合わせざるを得なくなりますね。Mなるほど、それで出場していない年があるんですね。記録を見ると、出場している時は優勝しておりますが、抜けている年があります。現在はどのようなトレーニング、そして生活をされていますか?Nトレーニングは週に4~5回でしょうか。4時半頃に起床して、ゆっくり過ごしながらトースト1枚に卵2個のスクランブルエッグ、ヨーグルトにバナナ1本という朝食を食べて、8時には出社します。10時の休憩でプロテインを飲みます。昼食は会社の社員食堂で、ご飯の量は小盛りを選びますが、おかずはみんなと同じ普通の定食を食べて、17時に退社。17時半から19時までトレーニングして、その後プロテインを飲んで帰宅。20時半から家族と一緒に夕食を食べます。ご飯はいつも軽めですね、カレーのとき以外は。カレーのときだけはがっつり食べます。Mカレーは我慢できませんよね。私も同じです。でも日本マスターズまで2か月をきっていますが、現在は減量中なんですよね?Nいや、今は減量中ではないです。私は元々食が細くて、夏場になるとカラダが勝手に『大会モード』に入るというか、どんどん体重が落ちてしまうんです。なので、体重が落ちすぎないようにそれほど過度な減量はしないんですよ。いるのは私くらいしかおらず、もっぱらボディビル雑誌が先生でした。トレーニング法が載っていて、真似をしていました。カタカナの専門用語が理解できなくて苦労したのは、いい思い出ですね。写真が頼りでしたよ。Mインターネットなんてない時代ですからね。大会出場はすぐにされたんでしょうか?N2年目には三重県の新人戦に出て優勝しました。一般の方では確か3位くらいに入ったと思います。その後は三重県の選手権で優勝して、その後中部選手権(現在の東海選手権)を3連覇しました。28歳くらいから全日本選手権にも挑戦したんですが、毎年予選落ちしていました。M出足は順調だったんですね。その当時のエピソードがあれば聞かせていただけますか?また、難波さんにとって一番記憶に残っている大会はいつですか?N当時、ボディビルの大先輩である小山裕史さんや廣田さんなどと同じ部屋になったんですが、とても恥ずかしくて裸になれず部屋の隅で小さくなっていたことがあります。一番記憶に残っているのは、地元三重で開催されたジャパンオープンで優勝したときでしょうか。そのころ全Mこの日のトレーニングは腕。上腕二頭筋と三頭筋を組みにして、交互に鍛えるスタイルでした。バーベルカールとプレスダウン。インクラインカールとダンベルエクステンション。最後がケーブルのバイセップスカールにキックバックという3つの組み合わせで約45分間汗を流しました。重量を追うよりかは、効かせることを主体にした動きでした。N今は胸、背中、肩、腕、脚の前面、ハムストリングスの6分割でやっています。胸に関しては、昨年の金沢での日本マスター出場後に肩甲骨から上腕にかけての筋肉を痛めてしまい、それまで普通にやっていたベンチやダンベルフライなどの種目ができなくなってしまい、ハンマーストレングスのチェストプレス、ケーブルクロスオーバー、それにプルオーバーしかできなくなってしまいました。今までは全く怪我したことなかったのですが、去年やってしまいました。M肩を怪我すると胸は当然ですが、腕や背中、あるいはスクワットでバーを持てなくなったり全体に響きますよね。今、気をつけているのはどんなことですか?N無理な重量を挙げたりしないことですね。『重すぎる重量』には絶対に手を出さないこと。『効かせられる重量をきちんとしたフォームで行う』ということにつきますね。長く続けるためには、筋肉や関節を痛めないことが大切です。重量を追うよりは『筋肉に乗せる』という感じを掴んで『いかに効かせるか』ということに集中した方がいいと思います。『筋肉が稼働していること』を感じながら『反動で挙げたりしない』ということです。『重りを挙げる下げる』ではなく、『筋肉の伸びる縮むを感じる』ということです。M長きにわたるウェイトとの戦いから生まれた言葉には、重みがありますね!難波さんから「筋肉の稼働と伸び縮み」を感じる●岡部みつる(文・写真)東京都出身20歳過ぎでボディビルに出合い池袋にあるジムへ通う。昭和の終焉に「本場でトレーニングしたい」と決意し渡米。20年間アメリカで暮らす。在米中はリポーター、そして写真家として活躍、93年にはマスキュラーデベロップメント誌のチーフ・フォトグラファーとして年間契約。96年から始めたビデオ「オリンピアへの道」は選手から「大会自体よりもこのビデオに出たい!」と評判に。2008年に帰国し現在は静岡県内の山中に暮らす。1992年Mr.ロサンゼルス・ライト級優勝。新たにボディビルやウェイトトレーニングを始める人に、ひと言お願いできますか?Nもしも私のように大会に出ることが目標であるならば『来年は大会にでる』などのはっきりした目標を設定することが大切だと思います。健康管理でやる人はそれなりに目標があるでしょうし、それぞれの目標をしっかり持つことですね。目標が決まっていれば、そこに向けて何をしなくてはならないかが鮮明に描けると思います。食事に関しては、その人それぞれの体質もあると思いますので、長く続けるためには、あまり無理をしないで頑張ってほしいと思います。私の周りにも、最初に思いっきり飛ばして『あぁ、いいカラダになりそうだな』と思ってみていても、いつの間にか止めちゃう人っているんですよ。長く続けるためには、長く続けられるだけのやり方っていうものがあると思います。38年間ここでトレーニングしながらいろんな人を見てきましたが、そういう『もったいない人』沢山いましたから!大会が近づいてくると、カラダが勝手に反応して減量が加速するという難波選手。『日焼けやポージング練習という要素が加わることで運動量が増えるから』と本人は謙遜しています。予選落ちが続いても、諦めることなくコンスタントに続けて行くことで『マスターズに出れば常に勝つ強さ』を手に入れたのではないかと感じました。ありがとうございました。元気の源