ブックタイトルKentaiNEWSvol208
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KentaiNEWSvol208
伸び悩むのが当たり前なのですぞ!このトレーニングと、落語との相関性を前回書きましたが、まだ他にもないかと思っていろいろ考えてみましたら、まあ、出て来ること出て来ること。とにかく両者ともに「世代や目的も含めて、間口が広いこと」が挙げられます。世代的には、このトレーニングも落語も「男女問わず若年層から高齢者層まで」、幅広いターゲットが対象です。しかもそればかりではなく、その目的も実に多岐に渡っています。当初の自分のように「怪我からのリハビリ」でやる人もいれば、ダイエットの一環として取り組む女性もいれば、格闘技を極めようとする人がパワーを付けるのを目的としてやっていたりと。落語もそうです。単純に落語が好きな人もいれば、江戸文化に触れようとしている人もいます。話術を会得しようとして落語を聴く役者さんもいますし、最近小学校での講演などで私は「いじめのない落語の世界」と題して人権週間の格好のテーマとしてお話しさせて頂いたり(お仕事お待ちしています!)。いや、世代、目的ばかりではありません。一番似ているなあと近頃実感するのが、このトレーニング、落語共に、「なかなか上達しない」ということじゃないかなあと思う点です。代表的なトレーニングのベンチプレスなんかはその最たるものです。30kgやっとこ挙がる人が数か月で倍の100kgなんか挙がる訳ありません。師匠談志の十八番で古典落語の中の名作中の名作「芝浜」を、まだ入門間もない前座さんが、自分の独演会などですぐに上手くは出来ないのと同じです。トレーニング、落語、ともに「人間を深く追求するもの」、つまり「時間がかかるもの」なのでしょう。「投資した時間」を横軸に、「レベルアップの度合い」を縦軸に取った場合、描かれるのは正比例の直線ではなく、ブツ切れの不連続線なのです。つまり「伸び悩む時期があって当たり前」なのです。無論検証は必要ですが、どこかで「思うようにいかない時期も大事なんだなあ」と自らを慰める事も大事なのです。ま、こんな事を書きながら、「なかなかベンチプレスが伸びないで頭打ちだなあ。『芝浜』、果たして上手くなっているのかなあ」と、Kentaiのグルタミンを飲んで休む私です。Kentaiニュースをお読みの皆様、ぜひそんな私の独演会にもお越しくださいませ!お待ちしています!!!談慶の読んで筋肉回復期3Vol.KKベストセラーズ1,000円(税別)大好評発売中!大事なことはすべて立川談志に教わった●立川談慶(たてかわだんけい)立川流真打ち昭和40年生まれ/長野県上田市(旧丸子町)出身/慶應義塾大学経済学部卒業後、3年間のサラリーマンを経て、立川談志に18番目の弟子として入門。ベンチプレス120kg15