ブックタイトルKentaiNEWSvol208
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KentaiNEWSvol208
チャレンジャーインタビュー勝利への挑戦指導する機会にも恵まれています。どんなスポーツでも競技者として成功するには、最後は選手それぞれの意識やモチベーションだと思います。日本代表のトレーナー時代の話ですが、現在、メジャーで活躍中の青木宣親選手はモチベーションも高く、とても謙虚でした。今年、ロイヤルズの正捕手としてオールスターに選出されたペレス選手は、とても素直で向上心が高く、しかも周りへ気配りができる協調性のある人間性の持ち主でした。結果を出し活躍する選手の第一条件は意識や人間性だと実感します。――米国でのトレーナー資格とはどういったものですか?米国では、NATA公認アスレティックトレーナー(ATC)は、医療従事者として確固たる地位が確立されています。私の大学院時代の同級生も病院の補助医として整形外科医師と同じように診察、診断、治療を担当したり、大学教員として後進の教育に従事するかたわら、大学スポーツ医局に勤務している者がほとんどです。――日本と米国におけるスポーツ現場での役割の違いについて教えてください。米国では医療従事者として、けが人やスポーツ障害と向き合う時間が多かったと思います。大学では後進の育成にたずさわりながら、スポーツ医局に勤務して野球以外にもアメリカンフットボールやレスリングを担当が心残りでしたので、自分の関わる選手には、思いっきりプレーさせてあげたいと思い、この分野を専門的に勉強しようと決めました。――現在の指導対象となっている選手またはチームは?基本的には大学生です。ただ、全国各地で開催される講習会や練習会を通じて、小学生、中学生にしました。両方ともけがの多いスポーツで、しかも骨折、脱臼、靭帯損傷など日常茶飯事でしたので、処置や治療、スポーツリハビリに追われる毎日でした。米メジャーリーグでは、リハビリ施設に常駐していたため、試合に帯同するのは一時期だけで、ほぼリハビリと治療に従事していました。一方、日本では、より現場に近い存在として、けがを未然に防ぐコンディショニングや体作りに比重を置いていると思います。今はコーチ兼トレーナー兼教員として、選手とグラウンドやウェイト場、治療室、教室でも時間を共有しています。家族と一緒にいる時間よりも長いと思います。――野球以外のスポーツを指導するうえで違いはありますか?スポーツ競技による違いというと多々ありますが、根本は変わらないと思います。以前、ミシガン州の大学でレスリングのヘッドトレーナーをしていました。レスリングは、個人競技で、しかも体重別です。小さい選手もいれば150キロ近い大柄な選手もいます。細かい食事制限やコンディショニングと体重のコントロールが必要で、栄養管理や練習にも気を付けながら計画を立てなくてはなりません。でも、根本は選手個々の意識、モチベーションなんですね。これは一緒ですから、私はレスリング経験がないのですが、食事やトレーニング、ストレッチ指導などは徹底して行いました。Photo by SAMアスレティックトレーナー[勝利への挑戦/チャレンジャーインタビュー]インタビュー]小山啓太K e i t aK o y a m a05