プロテインとタンパク質

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プロテインという名前は、栄養学の進んでいたドイツで19世紀末に「(栄養学の中で)もっとも大切なもの」を意味するギリシャ語から、タンパク質を「プロテイン」と名づけました。ドイツ語でも英語でも「プロテイン」はタンパク質のことを指す一般名詞です。しかし、アメリカ、日本などでは、タンパク質を主成分とするプロテインサプリメントを「プロテイン」と呼んでいます。

タンパク質とは

毎日、意識しないでとっている食事を栄養学の立場で調べると、そのすべてが 「炭水化物(糖質と繊維)」「タンパク質」「脂肪」「ビタミン」「ミネラル」の五大栄養素と「水分」からできていることがわかります。食物によって、それぞれの比率、量が違うだけです。


牛肉、豚肉、鶏肉などの肉類、魚類、卵、牛乳やチーズ、また納豆やとうふ、油揚げなどに使われる大豆などに、タンパク質が多く含まれます。
タンパク質をさらに分解すると、アミノ酸が数千個から数十万個連結していることがわかります。アミノ酸とは1個以上のアミノ基NH2と力ルボキシル基COOHを持っており、H₂Oが脱水結合してNH-COというペプチド結合したものがタンパク質です。


私たちのカラダで、筋肉はもちろん、骨や関節、内臓や血管、皮膚や毛髪、血液、ホルモンの一部など、全身を作っている物質はすべてタンパク質からできています。 とくに毎日、少しの休みもなく、タンパク質は入れ替わっています。表面上は同じに見える筋肉も時々刻々と入れ替わっています。

ペプチドとは

食事でとったタンパク質は、睡液や胃液、小腸やすい臓に含まれる消化酵素で、ペプチドやアミノ酸に分解されます。
ペプチドはアミノ酸が2つ以上集まったもので、2つをジペプチド、3つをトリペプチド、4つをテトラペプチド……、10までをオリゴペプチドと呼んでいます。


昔は、「タンパク質は完全にアミノ酸まで分解されないと、消化吸収されず、再合成もされない」といわれた時代がありました。けれども現在は「ペプチド状態で速く吸収され、再合成もスムーズ」といわれます。


市販のプロテインの中にも、ペプチド状態まで加工された製品が出るようになりました。ペプチドのまま使われるものとして、医薬品のグルタチオン(肝臓薬)、カルノシン(血圧低下作用剤)などが有名です。ホルモンとして成長ホルモン、インシュリン、グルカゴンなどもよく知られています。

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