運動をしない人に比べて、アスリートはたくさんの汗をかいて水分を失います。
水分補給がうまくいかないと、パフォーマンスや体温調節機能が低下し、脱水状態になると場合によっては命にかかわるケースもあります。正しい水分補給の方法はアスリートには非常に重要ですので、確実に身につけておきましょう。
補給タイミング
大前提としてのどが渇いてから水分補給をするというタイミングでは遅いということです。水分が吸収されるまでに30分程度は時間がかかります。つまり、不足している状態から慌てて水分補給をしても30分以上経たないとカラダに行き届きません。
基本は、のどが渇く(水分が不足する)前に、定期的に少しずつ補給することです。
ガブ飲みをしてもカラダは全てを吸収しきれませんし、水分がお腹にたまりパフォーマンスが低下してしまいます。この基本を忘れないようにしましょう。
補給量
どのくらいの量の水分を摂ればいいか?
運動強度や気温にも左右されますが、目安として、運動中は15~20分おきに200ccほどの水分を補給すると良いです。また、運動前にも発汗に備えて開始1時間前に250~500ccほど補給しておきましょう。
うまく水分補給ができているかどうかを確かめるために、運動前後で体重を量りましょう。基本的に、運動前よりも体重が減った分は、汗などで失った水分量です。
減った重さが体重の1~2%以内であればおおむね水分補給が上手くできている目安になります。体重の3%になると脱水状態です。運動中に飲む水分量を増やしてください。
補給内容のポイント
また、運動中の水分補給に適した内容のものを選ぶようにしましょう。
ポイントは以下の3つです
1.エネルギー源である糖質を含んでいるもの
糖分濃度が高すぎるものは吸収が遅くなります。2.5~5%のものを選びましょう。
2.汗とともに失うミネラル(特にナトリウム)を含んでいるもの
塩分濃度は0.1~0.2%のものがお勧めです。ナトリウム量にすると40~80mg/100mlのものが良いです。さらに、カリウム・カルシウム・マグネシウムなどのミネラルも含んでいる方がベターです。
3.適度に冷やしたもの
5~15℃ほどの温度のドリンクは吸収が早いです。冷やしすぎは、胃腸に負担をかけるので避けましょう。